「滞納もしていないのに、なぜ毎年1万円?」全保連の更新料が納得できず、やめたいと思っていませんか?
家賃保証会社で15年以上働いてきた立場から、結論を先に。入居中に、入居者の都合だけで全保連をやめることは、原則できません。これは契約の仕組み上の問題です。ただし、無駄な更新料を避ける方法や、条件次第で解約に近づける道はあります。この記事では、やめられない理由と、現実的な対処法を正直に解説します。
▼ この記事の結論
- 全保連は入居者の都合だけでは途中解約できない(三者契約のため)
- やめる現実的な方法は退去するか連帯保証人を立てて交渉の2択
- 更新料(年1万円前後)は更新日より前に退去すれば請求されない
- 手続きは本人が直接ではなく不動産会社・管理会社を通す
この記事の筆者:ガリ勉
家賃保証(賃貸保証)業界で15年以上の実務経験。審査・営業・督促・訴訟対応に従事し、100社以上の不動産会社と連携してきた立場から、入居者目線で解説します。
目次
なぜ全保連は「やめたい」と思われるのか
まず、多くの入居者が全保連をやめたくなる理由を整理します。共通しているのは、次のような不満です。
- 滞納していないのに、毎年1万円前後の更新料がかかる
- 「まるで罰金のような気分」で納得できない
- 保証会社が何をしてくれているのか実感がない
- もう親を連帯保証人にできるので、保証は不要に感じる
- 滞納時の連絡がストレスに感じる
気持ちはよくわかります。特に、家賃をきちんと払っているのに毎年更新料が発生するのは、負担に感じますよね。ただ、結論から言うと、この更新料だけを理由に途中解約するのは、契約の仕組み上とても難しいのが実情です。理由を説明します。
全保連を入居中にやめられない理由
最大のポイントは、全保連との契約の主体が、入居者ではなく物件オーナー(貸主側)にあるという点です。
家賃保証は「入居者・家主・保証会社の三者契約」という構造になっています。入居者は「保証委託契約」に署名し、家主からの請求に対して立替を保証する義務を全保連に委託しています。オーナーは、入居者の家賃滞納リスクを減らすために全保連を利用しています。もし入居者が好きなタイミングで保証を解約できてしまうと、オーナーにとっては困るわけです。
なぜ管理会社も解約に応じにくいのか
- オーナーは「保証加入」のほうが督促の手間が減るため、変更に消極的
- 管理会社は「保証会社の変更=自社の負担増」となるため、拒否されやすい
- 結果、「オーナーの意向なので無理です」と回答されるケースが多い
つまり、「入居中は解約できない」というのは制度上の正しさであると同時に、現実でもほとんどのケースで断られるということです。全保連公式の案内でも、保証期間は「入居から退去明渡まで」とされており、途中でやめる想定にはなっていません。
それでも全保連をやめる2つの方法
やめられないとはいえ、道がゼロではありません。現実的な方法は次の2つです。
方法1:退去する(最も確実)
最も確実なのは、その物件を退去することです。全保連の保証契約は退去明渡で終了するため、退去すれば自動的に保証も終わります。次の物件を、保証会社不要のところや、別の保証会社が使えるところにすれば、全保連から離れられます。
方法2:連帯保証人を立てて交渉する
住み続けたままやめたい場合は、連帯保証人を立てることを条件に、大家・管理会社へ交渉する方法があります。「連帯保証人をつけるので、全保連を解約させてほしい」と打診するわけです。大家次第ですが、応じてもらえるケースもあります。
📌 交渉が通りやすい条件
- 家賃の滞納が一度もない(信用がある)
- 安定した収入がある
- 確実に連帯保証人になってくれる身内がいる
逆に、家賃を滞納している人が「保証人をつけるからやめさせて」と言っても、大家は認めません。この3点は最低限クリアしておきたい条件です。
なお、どちらの方法でも、手続きは契約者本人が直接全保連に連絡してもできません。必ず不動産会社・管理会社を通す必要があります。これは三者契約という仕組み上のルールです。
無駄な更新料を払わないためのポイント
やめたい理由の多くが更新料なので、ここは重要です。退去のタイミングと、更新料の発生日を意識するだけで、無駄な出費を避けられます。
全保連の継続保証委託料(更新料)は、保証開始日から1年ごとに発生するのが一般的です。ポイントは、この更新日を迎える前に退去(明渡)を完了していれば、更新料は請求されないということです。仮に手続きの行き違いで請求が来ても、更新日前に退去していた事実がわかれば、請求は破棄されます。
💡 引っ越し予定があるなら
更新日の直前に引っ越しを予定しているなら、更新日をまたぐ前に退去を完了できるよう、逆算してスケジュールを組みましょう。あと1〜2ヶ月で更新、というタイミングなら、その前に退去できれば1万円を節約できます。自分の保証開始日(契約日)と更新日を、契約書で確認しておくことをおすすめします。
⚠ 退去時は必ず解約手続きの確認を
退去する際は、不動産会社・管理会社に「全保連の解約手続き」もあわせて依頼し、きちんと処理されたか確認しましょう。解約届を出しても自動で完了とは限らず、手続き漏れがあると、退去後に更新料の請求が来るトラブルが起こり得ます。念のため、依頼した窓口を通じて完了を確認しておくと安心です。
そもそも全保連とはどんな会社か
やめる判断の前に、全保連という会社の現状も知っておきましょう。全保連は2001年設立の家賃保証会社で、2023年に東証スタンダード市場へ上場、業界大手の一角です。2025年4月には、三菱UFJニコスの公開買付けにより、MUFG(三菱UFJフィナンシャル・グループ)の連結子会社になりました。つまり、メガバンク系グループの傘下に入った、信頼性の高い会社です。
審査の面で押さえておきたいのは、全保連が2022年6月にJICC(日本信用情報機構)に加盟したことです。これにより、現在はクレジットカードやローンの信用情報を照会する「信販系」に近い会社になりました。かつては「審査が柔軟」とされていましたが、今は借入や債務整理などの記録があると審査に影響します。
🔗 全保連についてもっと詳しく
▶ 「全保連はやばい」と言われる理由|評判と実態を業歴15年が解説
▶ 全保連から電話が来る理由と対処法
▶ 全保連の審査に関する解説
保証会社そのものから解放されたいなら
「もう保証会社の更新料自体が嫌だ」という方は、次に引っ越す際に保証会社が不要な物件を選ぶのも一つの手です。保証会社不要・更新料なしの物件なら、こうした悩みが今後発生しません。
保証会社不要・更新料0円の選択肢「ビレッジハウス」
ビレッジハウスは、敷金・礼金・手数料・更新料がすべて0円で、保証会社が不要な物件も多数あります。全保連のような毎年の更新料や、保証会社の解約手続きに悩まされたくない方には、有力な選択肢です。家賃も比較的リーズナブルな物件が揃っています。
よくある質問
まとめ
全保連は、入居者の都合だけでは途中解約できません。契約主体が貸主側にある三者契約のためで、これは制度上の正しさです。やめる現実的な方法は、退去するか、連帯保証人を立てて大家・管理会社と交渉するかの2つ。手続きは必ず不動産会社を通します。
更新料が嫌でやめたい場合は、更新日より前に退去すれば請求されません。退去のタイミングを逆算し、解約手続きの完了確認まで行いましょう。保証会社そのものから解放されたいなら、次は保証会社不要・更新料0円の物件を選ぶのも賢い選択です。
