「お部屋の退去は決まったけど、保証会社の解約って何をすればいいの?」という方のための記事です。
ここを間違えると、退去したはずなのに更新料を請求されたり、家賃1ヶ月分がまるまる引き落とされたりと、余分なお金がかかります。私は賃貸保証業界に15年以上在籍し、解約処理も督促も担当してきました。その経験から、正しい手続きの流れと、実際によく起きる2つの落とし穴を解説します。
この記事でわかること
・保証会社の正しい解約手続き(3ステップ)
・保証料・更新料は返金されるのかの実態
・退去時にお金を失う2つの落とし穴と回避法
目次
保証会社の解約手続きは3ステップ
まず大前提として、入居者から保証会社へ直接「解約します」と電話しても受け付けてもらえません。解約の窓口は、お部屋を借りた不動産会社・管理会社(または大家さん)です。流れは次の3ステップです。
STEP1:不動産会社・管理会社へ退去の連絡
賃貸借契約書に記載の窓口へ、退去予告の期限(通常1ヶ月前)までに連絡します。
STEP2:解約の方式を確認
解約届などの書面提出が必要か、電話連絡のみでよいかを確認します。
STEP3:不動産会社・管理会社から保証会社へ解約連絡
入居者に代わって、窓口から保証会社へ保証解約が伝えられます。
ここで実務者として1つ強くおすすめしたいのが、「保証会社への解約連絡が完了したら一報ください」と依頼しておくことです。不動産会社が保証会社への連絡を失念するケースは実際にあり、放置されると翌年度の更新料が請求されてしまいます。完了確認まで取って初めて、解約手続きは終わりです。
保証料・更新料は返金されるのか
「一度も滞納しなかったんだから、最初に払った保証料を返してほしい」——気持ちはよく分かりますが、結論は原則、返金されません。滞納の有無にかかわらず同じです。
保証料は「保証が有効だった期間の対価」という扱いだからです。掛け捨ての保険料と同じ構造で、事故(滞納)がなかったから保険料が戻る、とはならないわけです。
なお、入居者側が一方的に損をしているかというと、実はそうでもありません。大家さん側は保証会社加入で滞納リスクが消えるぶん、敷金・礼金を減額している物件が実際に多いのです。保証料は「初期費用の別の形」と捉えるのが実態に近い理解です。
落とし穴①:退去精算費用も保証会社の立替対象
保証会社の保証範囲は家賃だけではありません。ほとんどの保証委託契約書には「退去精算費用も保証します」と書かれています。具体的には次の費用です。
☑ 原状回復費用
☑ ハウスクリーニング費用
☑ 残置物撤去・ゴミ処理費用
☑ 鍵交換費用
つまり、退去精算費用の支払いを拒否・放置すると、大家さんや管理会社は保証会社に立て替えさせます。すると今度は保証会社からあなたへ督促請求が始まる——「解約したはずの保証会社が、忘れた頃に出てくる」典型パターンです。
回避法はシンプルで、退去立会いにしっかり参加し、精算内容に納得した形で終わらせること。金額に疑問があればその場で確認し、曖昧なまま放置しないことが重要です。
落とし穴②:口座振替の「締め日」で家賃1ヶ月分が落ちる
いま主流の「保証会社による家賃の口座引き落とし(集金代行)」を利用している方は、もう1つ注意が必要です。
多くの保証会社では、口座振替の変更・停止の締め日が毎月10日前後に設定されています。つまり11日に解約を申し出ても、その月の26〜27日の引き落としは止まらず、家賃1ヶ月分がまるまる引き落とされることがあります。
さらに悪いパターン
「もう退去したから」と口座残高を空にしておくと、引き落とし不能→保証会社が家賃を立替→督促請求+振替手数料の上乗せ、という二重の損になります。過払い分は後日精算されるとしても、手間と手数料は戻りません。
回避法は、退去日が決まった時点で(できれば前月の10日までに)解約連絡を入れること。日割り精算の扱いも、このタイミングで窓口に確認しておくとスムーズです。
よくある質問
Q. 退去したのに保証会社から更新料の請求が来ました。払う必要はありますか?
A. お部屋を退去・明け渡し済みなら、保証契約は終了しており更新料を支払う必要はありません。解約連絡が保証会社に届いていない可能性が高いので、不動産会社・管理会社へ連絡し、保証会社への解約処理を確認してもらいましょう。
Q. 解約したことを証明する書類は届きますか?
A. 保証会社から「解約完了通知」が自動的に届くことは基本的にありません。だからこそ、不動産会社に完了報告を依頼し、やり取りをメール等の記録に残しておくことをおすすめします。
Q. 住み続けながら保証会社だけ解約することはできますか?
A. 入居者からの一方的な途中解約はできませんが、大家さんの同意を得る交渉ルートはあります。詳しくは関連記事「賃貸保証会社を解約する3つの方法」をご覧ください。
まとめ
✅ 解約の窓口は保証会社ではなく不動産会社・管理会社
✅ 「保証会社への連絡完了」の報告まで受けて手続き終了
✅ 保証料・更新料は原則返金されない
✅ 退去精算費用の放置と口座振替の締め日が2大落とし穴
保証会社の解約は「連絡して終わり」ではなく「完了確認して終わり」。これだけ覚えておけば、退去後に思わぬ請求が届くことはありません。
なお、次のお部屋で「もう保証会社に加入したくない」という方には、保証会社への加入が不要なビレッジハウスという選択肢もあります。家賃2万円台〜、敷金・礼金・手数料・更新料0円で、解約時のこうした手間とも無縁です。
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