「賃貸保証会社の中で、保証料が一番安いのはどこ?」「できるだけ初期費用を抑えたい」
家賃保証会社で15年以上働いてきた立場から、結論を先に。初回保証料の相場は月額賃料の50%で、安い会社で30%、高い会社だと100%まで開きがあります。ただし、入居者は保証会社を自分で選べません。この記事では、料金が安い保証会社の傾向と、保証料を実際に減額できる数少ない方法までお伝えします。
▼ この記事の結論
- 初回保証料の相場は月額賃料の50%(安い会社で30%、高い会社で100%)
- 料金は「家賃+共益費+駐車場代など月額総賃料」に対して計算される
- 入居者は保証会社を選べないが、「部屋を変える」「不動産会社を変える」で回避できることも
- 保証料そのものの値下げ交渉は基本的に不可。ただし減額できる例外的な方法はある
この記事の筆者
賃貸保証(家賃保証)業界で15年以上の実務経験。保証料の仕組み・代理店手数料・減額交渉の実情を現場で見てきた立場から、入居者目線で解説します。
目次
保証会社によって料金は30%〜100%まで開く
まず知っておきたいのが、保証会社によって料金差がかなり大きいという事実です。賃貸保証会社は全国に100社以上あり、代表的な会社に絞っても、初回保証委託料は月額賃料の30%〜100%まで開きがあります。
📊 家賃6万円の場合の保証料の差
| 保証会社の例 | 初回保証料率 | 負担額 |
|---|---|---|
| A社(相場どおり) | 50% | 30,000円 |
| B社(高め) | 100% | 60,000円 |
同じ家賃でも、指定される保証会社によって倍の差がつくことがあります。
保証料は「月額総賃料」に対して計算される
見落としがちなのが、保証料の計算ベースです。家賃だけでなく、家賃+共益費(管理費)+駐車場代+町内会費+水道料(定額の場合)などを合計した「月額総賃料」に対して料率がかかります。
たとえば家賃6万円でも、共益費5,000円・駐車場1万円が加わると総賃料は7.5万円。初回50%なら37,500円になります。見積書では必ず内訳を確認しましょう。
料金が安い傾向のある保証会社は?
「少しでも安い会社がいい」という気持ちはもっともです。一般に、初回保証料が相場(50%)より抑えめになりやすいのは次のような会社です。ただし料金は年々改定され、プランや地域・属性によって変わるため、あくまで傾向としてご覧ください。
📌 重要:全保連の保証料は改定されています
かつて全保連は初回保証料30%で「業界最安」と言われていましたが、2021年の改定で初回保証委託料は月額賃料の50%になり、現在は他社と同水準です。継続保証委託料は年13,000円、最低初回保証委託料は2万円が設定されています。「全保連=安い」という古い情報は要注意です。
結論として、2026年現在「どこが断トツで安い」と言い切れる会社はありません。料金は横並びに近づいており、初回を抑える代わりに更新料が高い、といったプラン差の方が大きいのが実情です。「初回保証料の安さ」だけでなく、更新料や保証範囲を含めた総額で見るのが賢明です。
🔗 料金をくわしく知りたい方へ
保証料が高めなのは「審査がゆるい会社」
逆に保証料が高くなりがちなのは、審査がゆるい独立系・LICC系の会社です。代表格のフォーシーズは初回保証委託料が月額賃料の1ヶ月分(100%)を基本とし、相場より高めです(属性により50%・30%の割引あり)。これは「審査を通す代わりに保証料を多めにいただく」という料金設計で、審査に不安がある人には逆にありがたい存在でもあります。
そもそも保証会社は入居者が選べない
ここが大前提です。「安い保証会社にしたい」と思っても、入居者が選ぶことはできません。保証会社は大家・管理会社が指定するものだからです。入居者は、案内された料金を支払うしかないのが基本です。
ただし、金額に納得いかない場合の回避策が2つあります。
- 部屋を変える(物件ごとに指定保証会社が違う)
- 不動産会社を変える(同じ部屋でも扱う保証会社が変わることがある)
実は、同じ部屋でも不動産会社を変えるだけで、指定される保証会社が変わり、料金が安くなる可能性があります。会社によって取引している保証会社が異なるためです。
保証料の値下げ交渉はできる?【実務の本音】
仲介手数料は値下げ交渉できることもあるご時世。では保証料はどうか――結論、保証料そのものの値下げ交渉は基本的にできません。保証会社の料金は決まっており、不動産会社の一存では動かせないからです。
ただし、私の実務経験上、例外的に負担を減らせた事例はあります。あまり一般的ではありませんが、知っておく価値はあります。
大家と保証料を折半する交渉
保証会社で得をするのは大家(物件オーナー)です。「保証料を大家さんと半々で負担できませんか」と相談する手があります。「何とか入居してほしい」と考える大家であれば、保証料を半分負担しても、空室が埋まって毎月家賃が入る方がメリットは大きい。実際にこう考えるオーナーもいるので、嫌味にならない範囲で不動産会社に相談してみる価値はあります。
不動産会社のキックバック分を削ってもらう
保証会社は、代理店である不動産会社に「代行手数料(キックバック)」を支払っています。これを自社収益にしている会社は多いですが、中には「手数料はいらないから加入してくれれば」という業者もあります。不動産会社の本来の収益は仲介手数料です。保証会社は、代理店が手数料を受け取らないなら、その分初回保証料を下げてくれることがあります。良心的な会社なら、最初から値下げ済みの料金を案内してくれることもあります。
毎月払い(更新料の分割)というパターンも
近年トレンドなのが、保証料を毎月いただくプランです。具体的には、1年ごとの更新料(約1万円)を、月500〜800円程度に分割するイメージ。「更新料はない代わりに毎月少額」というパターンです。
毎月の家計に組み込めるため、初期費用や更新時のまとまった出費を避けたい人には向いています。ただし契約時に、月額費用・保証期間・総額をよく確認しておきましょう。長期で住むと総額が割高になる場合もあります。
保証料を払いたくないなら「ビレッジハウス」
「そもそも保証料を払いたくない」という方へ。今や保証会社加入は入居条件の必須事項ですが、加入を必要としない物件も少なからずあります。その代表が「ビレッジハウス」です。
ビレッジハウスは賃貸保証会社への加入が原則不要(審査により連帯保証人が必要な場合あり)。保証料の負担もなく、全国に10万戸以上の物件があります。家賃2万円台〜の低価格帯も多く、初期費用も大きく抑えられます。
よくある質問
まとめ
初回保証料の相場は月額賃料の50%。「断トツに安い会社」はもはや存在せず、全保連も2021年に30%→50%へ改定されています。料金は初回だけでなく更新料を含めた総額で見るのが賢明です。
入居者は保証会社を選べませんが、「部屋や不動産会社を変える」「大家と折半交渉する」といった手で負担を抑えられる場合があります。保証料そのものを払いたくないなら、保証会社不要のビレッジハウスを検討してみてください。
